親の介護が始まる前に知っておくこと

親が介護を必要とする状態になったとき、あなたが親に代わって行動することが増えますので、親のことを知っておくとスムーズに事が進みます。
親の「こと」「もの」を知る
あなたが親の暮らしのことをどこまで知っていますか?
☑銀行口座はいくつ持ってるでしょう
☑どんな保険に加入しているでしょうか?
☑かかりつ医はいますか?
☑クレジットカードは何枚使ってるでしょう
☑口座引き落としになっているものは?
☑どんな人とお付き合いがあるでしょう
例えば、口座引き落としになっているものがあると、お金が不足しないように口座に入金しておく必要があります。
親が元気なときは意識することではないでしょう。
でも、介護が必要になれば、親の代わりに手続きをしなければいけないこともあります。
だから、親の「こと」や「もの」を知ることは必要なのです。
親の暮らしを知らなかった私
私が介護生活を始めて最初に困ったことは、介護のことではなく暮らしのことです。
家のことはすべて母が処理していましたので、印鑑や保険証書の場所すら分かりませんでした。
また人との付き合いでもわからないこともありました。
母が病気になったときにお見舞いに来ていただいたのですが、私がどこのだれだか分からない人もいらっしゃったので警戒することも。
また集金に来られることもあり、お金のことですしこれまた警戒しますよね。
そのときは、母は話すことができましたので、1つ1つ聞きながら進めていくことができました。
この程度で済んだのは、私が同居していたからでしょうね。
もし離れて暮らしていたら、もっと知らないことがことがあって困っていたかもしれません。
今しか知ることができない気持ち
介護には「こと」や「もの」を知るだけでなく、気持ち(心)を知ることも大切です。
自宅で暮らすのか、施設に入るのか。
延命治療を望むのか、望まないか。
いざというときの選択は、意見が分かれてしまうことがあります。
親子だけなく、夫婦や兄弟姉妹にもそれぞれ意見がありますから、家族で想いを共有することで、いざというときに揉めないのではないでしょうか。
また、意思決定ができない親に代わって選択をするときに、「これでよかったのか」という迷いを防ぐことができます。
介護が始まってしまうと、目の前のことでいっぱいいっぱいになってしまうこともあるでしょう。
お互いの気持ちに余裕のある今。
親の「こと」や「もの」について、たくさん聞いておきましょう。